舞台を観ていて「あの俳優さんは役になりきっていて凄いですね」
と言う感想を抱くこと多いと思います。
肉体、表情、声、全てがもうその役にしか見えないのは、俳優と役が一心同体になっているからに違いない!と思いますよね。
ところが・・・そうではないんです。
「役作り」と言う言葉を聞いたことあると思います。
キャラクターに合った肉体を作る、声を鍛えるなどは当然なんですが、案外心は別なんです。
普通は、心までその役になり切っていると思いますよね?
実は、なり切らないんです。
文字で説明するのはとても難しいんですが、敢えてするとしたら、演じている本人は実に冷静なんです。
悲しいシーンで涙がこぼれたとしても、それは役が泣いているのであって、荒川久美江は泣いてないんです。
怒るシーンがあったとしても、それは役が怒っているのであって、荒川久美江は怒ってないんです。
「役の前で冷静であれ!」
と演出家からずーっと言われ続けました。
涙はこぼれても、お前は泣くな!台詞をちゃんと届けろ!一音も落とすな!正確に歌え!
己の安っぽい感情に揺さぶられて、肝心の台詞や歌が揺らいではならない。
冷静に自分を律し、台本や楽譜を正確にお客様に届けることこそが舞台俳優の仕事だと。
だからどんな役を演じていても、常に客観視している自分がいるわけで、客席もちゃんと見えています。
集中して役を生きられたとき、俳優の人生はにじみ出るものだと。

新人の頃は私も自分の感情に揺さぶられてました。
そもそも芝居が下手で、集中力もなかったし(;^_^A
最初はみんなそうですよね、生まれつき芝居がうまい人なんて中々いません。
でも役作りの明確な方法論と、稽古の積み重ねでそれは必ず克服できるようになります。
この演劇の手法を使うと、どんな場でも軸がぶれなくなってくるし、状況を冷静に判断することが出来るようになります。
丁寧に役作りしたことをそのままにお伝えすることのみが、自分の仕事なので、そこに集中していると変な緊張もしなくなります。

これを私は今後、企業研修やセミナーなどでお伝えし、人前に立って話すときや、商談の席などに役立ててほしいと願っています。
オフィシャルサイトにて、企業研修ページを作成中ですので、アップしたらお知らせしますね。
久美江