✈️航空関係者の皆さまへ感謝をこめて
初めて飛行機に乗ったのは、20歳のとき。
アルバイトで貯めたお金を握りしめて出かけた沖縄・石垣島の旅でした。
海なし県育ちの私は、青く透き通る海に胸が高鳴り、
人生初のフライトにもうワクワクが止まりませんでした。
たまたま座ったのは非常口席。
向かいに座っていたCAさんが、優しい笑顔で
「沖縄は初めてですか?」と声をかけてくれました。
その瞬間、心が温かくなって――
今思えば、あのときからCAという職業に憧れていたのかもしれません。

🎭劇場と空港は、少し似ている
劇団四季に入団してから、全国47都道府県を巡りました。
公演で訪れた先々で感じたのは、
「劇場と空港って、どこか似ている」ということ。
劇場には、喜びや悲しみ、希望を抱えた人々が集い、
俳優たちの演じる物語を通して感動し、
明日への活力を胸にそれぞれの場所へ帰っていきます。
空港も同じ。
旅立つ人、帰る人、誰もが何かの想いを抱きながら空へ向かう。
そしてその旅を支えているのは、
パイロットやCAさんだけでなく、整備士、グランドスタッフ、管制官…。
多くの方の力があってこそ、飛行機は空を飛べるのだと感じます。

🌈「夢から醒めた夢」とのつながり
私が制作から関わった劇団四季オリジナルミュージカル「夢から醒めた夢」には、
「夢の配達人」や「霊界空港」という印象的なシーンがあります。
――“行ってみたい場所は?”“会いたい人は?”
その願いを叶えるために、人は旅をする。
この世界観が、「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」にも
深くつながっているのです。
作品は、飛行機の機内から始まります。
亡き妻との想い出を胸に、宮古島へと向かう夫。
そんな彼に、ひとりのCAが優しく声をかける――
「お飲み物はいかがですか?」
その何気ない一言に、心の温もりと切なさを込めました。

💗空と舞台に、ありがとうを
「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」は、
私の“空港愛”“飛行機愛”の結晶のような作品です。
これまで安全に、そして幸せに
たくさんの場所へ運んでくださった航空関係者の皆さまへ、
心からの感謝を込めてお届けしたいと思います。
飛行機を見るたびに空を見上げ、
「今、どこへ向かっているのかな?」と想いを馳せます。

――夢を乗せて、今日も飛ぶ。
劇場も、空も、人の想いを運ぶ場所。
この作品を沖縄はもちろん、全国で公演することが私の夢です。
大好きな空の下で、皆さんに再びお会いできる日を願って。
夢はきっと叶う。
久美江


