思う。

9日の「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」公演中止発表から一週間が経ちました。
翌朝10日には飯能市準倫理法人会様で講話、
芝居や歌のレッスン、
昨日は倫理経営フォーラム懇親会で二曲ご披露する機会を得ました。
それ以外は、ご迷惑、ご心配をおかけした方々への謝罪、ご挨拶、事後処理などに奔走しておりました。

心が揺れ動いたこの数週間。
中止発表後の一週間。
激動でした。


どんな顔をして皆さんの前に立てばいいのか?
何をお話しし、何を歌えばいいのか?
集中して歌えるかな?
声、ちゃんと出るかな・・・・?

不安だらけでしたが、いざその場に立ってみるとむしろ集中している自分がそこに居ました。
どんなことが起きても、どんな状況下でも自分のやるべきことをやり、求められることに応える。
それがプロの仕事であり、誇りでもあると劇団四季時代から教え込まれてきました。


ある人から質問されました。
「そんな時は、歌が嫌いになったりしますか?」


嫌いになったこと・・・山ほどありました。
出来ない自分と向き合い、やってもやっても先が見えない。
認めてもらえない、結果が出ない、納得がいかない。
挙句に歌や芝居が観たくも聞きたくもないほど嫌いになる。
俳優なら歌い手なら、きっと誰もがそんな経験をしていると思います。

でもそれって、全部自分自身の問題であって、歌や芝居に原因はない。
音楽があり芝居があり、そのための楽譜や台本がただそこにあるだけ。
嫌いになろうが取り組もうがやめようが、そんなことはおかまいなく時は進んでいく。
全ては自分の中にある。
嫌いになったり好きになったり、自信を失くしたり喜んだり悲しんだりして
一巡も二巡もして、今はもう嫌いになったりしないところまで来たかな(笑)


「久美江さん、大丈夫?」
「元気出してね」
「次を楽しみにしているね」

個別に中止のお知らせをしたら、沢山の方々からお声をかけていただきました。
ご迷惑をおかけしたのに、申し訳ない気持ちと有難い気持ちが混在しました。
人の優しさ、思いやりに触れて、私は普段からこんな風に出来ているかな?って思いました。
今後、もし誰かが苦境に立たされたら、同じように暖かい言葉をかけてあげられるような人になりたいとも思いました。

しばらく笑えなくて、自分の顔がブス過ぎて写真を撮るのも嫌でした。
昨日のフォーラム会場で一枚だけ自撮りをしました。
リハーサルを待っている時のものです。

ちょっと疲れているけど・・・
うん、口角は上がって元の自分に戻りつつある!きっと私は大丈夫!!
むしろ歌があるから、芝居の楽しさを語れるレッスンや講話の場があったから救われたのだと思う。

昨日の倫理経営フォーラムはプロ中のプロの方々の講演やディスカッションだったので
とても聴きたかったのですが、別会場でのリハや準備に追われて拝聴することができませんでした。
それが残念でしたが、その舞台裏で素敵な出会いがありプロフェッショナルな姿をこの目で見ました。


ご自身の世界で活躍されている方々はみんな輝いて見える。
でもその裏では様々な悩みや葛藤を抱え、試行錯誤を繰り返しチャレンジし続けている。
諦めない事こそが輝きなんだろうなって思いました。



今回、「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」の上演は延期になってしまいましたが、
美しい新曲「母の願い」と言う歌が残りました。
友人の作曲家である大森竜司さんに先に歌の内容やイメージをお伝えし、出来てきた曲に私が歌詞をつけました。
6月1日のサンケイホールで開催された東京沖縄県人会定時総会の懇親会と、


昨日、京王プラザホテルの倫理経営フォーラム懇親会でも歌わせていただきました。


母親の心情や願いを歌ったこの歌に「感動した」「涙がこぼれた」と言う声をいただいております。
人の心にそっと寄り添えるような歌をこれからも歌っていきたいと思いました。

「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」は今後も進化させて必ず上演いたします。
そして一つのことが今、私の頭に浮かんでおります。
ゆっくりじっくり自分を見つめていき、いつか形にしたいですね。

最後に、

この度、ご迷惑、ご心配をおかけした皆様には心からお詫びを申し上げます。
チケットぴあやカンフェティでご購入くださったお客様も、私が把握している方にはお声をかけさせていただきましたが、お声がけできなかった方も多々おられると思います。
ご予約された時のメールアドレスにメールが届いていると思いますので、是非そちらをご覧いただき、早めのご返金手続きをお願いいたします。
6月30日までが手続き期間となり、それ以降ですと手続きが出来なくなります。

お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

荒川久美江





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