宮古島旅情への道⑨~祖母の想いがそっと伝わってきた──“あなたらしく生きなさい”

舞台に生きる

2017年夏に喉を壊し、翌年、突発性難聴で耳もおかしくなり、
最後には鬱病の診断まで受けて大量の薬を飲むようになった日々──
私は、音楽をやることにも、生きること全てにも、希望を失っていました。


長い間支えてくれた兄家族の存在がなければ、
今ここにこうしていられなかったかもしれません。
それほど、心も体もボロボロだったのです。


そう思い込んでいました。
2年ほどかけて完治はしたものの、心が動かなくなっていたのです。
人前に立つことが怖く、
まして2020年からはコロナ禍で“エンタメは悪”とまで言われた時代に、
私の心は完全にステージから離れていきました。


そんなある日──
祖母の家系を辿り、系譜をまとめた直後、
一本の電話が入りました。
それはまさかの舞台出演のオファー。

そして届いた台本を開いた瞬間、息をのみました。
私が演じる予定の役が、まるで祖母の人生そのものだったのです。

苦しい時代を生き抜き、家系のために、家族のために
自分の想いを胸の奥にしまいながら生きた一人の女性の物語。


私は、その瞬間、はっきりと感じました。
──祖母が伝えたかったのは、
「あなたらしく生きなさい。あなたの一番好きなことをして生きてほしい」
というメッセージだったのだと。


祖母は、自分の生きたいようには生きられなかった女性でした。
家督制度、農家のしきたり、時代の波──
そのどれもが、当時の女性が“自由に生きること”を許さなかった。
だからこそ、祖母は私に
“自分らしく生きる喜び”を思い出してほしかったのかもしれません。


失われた声を取り戻すように、
肉体のトレーニングと発声練習に取り組み、
私は再びステージに立ちました。
それは“再生の第一歩”であり、
祖母の思いとともに、自分の人生を取り戻す瞬間でもありました。

祖母がくれたメッセージは、今も私の胸の中で静かに響き続けています。
「自分らしく、生きなさい」──



その言葉が、私の原点であり、
「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」を生み出すまでにつながっているのです。


🌴朗読ミュージカル「宮古島旅情~君の声が聞きたくて」🌴

美しい宮古島を舞台に、夫婦愛・親子の絆・人間の成長を描いた感動の物語。
荒川久美江オリジナル脚本・演出・主演でお届けします。

🗓️2026年1月11日(日)
①15:00開演 ②18:30開演
会場:天王洲アイルKIWA

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宮古島旅情への道』で連載中。

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声・姿勢・表現力・コミュニケーションを磨く
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