ボイストレーニング– category –
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母と過ごした三日間が教えてくれたこと②~誤嚥という現実から見えた“声と命のつながり”
この三連休、93歳の母と二人きりで過ごすことになりました。父を亡くしてからすっかり外に出なくなった母。食事も簡単に済ませ、テレビの前でぼんやり過ごす時間が多くなっています。 「見守る」とはどういうことなのか。母と向き合う中で、それを身をもっ... -
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高齢の母と過ごした三日間が教えてくれたこと①~介護と声、そして命のつながり~
先週末の三連休は、実家で兄家族と暮らす93歳の母と、母娘水入らずで過ごしました。いつもお世話になっている兄家族が連休を利用して出かけるため、私が代わりに母の見守りをすることになったのです。 4年近く前に91歳で亡くなった父を長年介護してきた母... -
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声を失った夏⑱最終回― 声は人生を映し出す鏡。だからこそ守り、前へ進む ―
声は人生を映し出す鏡――。 2017年7月、突然声が出なくなったあの日から始まった長い長い道のり。6か月間で5か所の病院を訪ね、言われることも、処方される薬もそれぞれ異なり、なかなか回復の兆しが見えませんでした。 悩み、迷い、嘆き、苦しみ…。心が折... -
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声を失った夏⑰― 声の回復と新たな挑戦へ ―
最後に訪れた病院で、久しぶりに声帯を診てもらいました。舌を前に引き出した状態で出来る限りの高音を出すと、ピーンと張った声帯が細やかに振動している様子をモニター越しに確認できました。声帯表面もとても綺麗で、ああ、やっと長かった闘いの日々が... -
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声を失った夏⑯― 声帯ポリープではありませんでした ―
大学病院で「声帯ポリープ」と診断された私は、どうしても納得できず、劇団の後輩に紹介してもらった別の病院で再度診察を受けました。 すると、赤みはすっかり消えていて、ポリープも結節もないとのこと。あの時、「手術の可能性」まで口にされたのに…と... -
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声を失った夏⑮ 〜恩師の教えを胸に〜
ST(言語聴覚士)の指導を受け、普通の会話をすることはすぐに実践できました。しかし私の場合、回復させなければならないのは「歌声」。呼吸法の大切さは改めて思い出させてもらいましたが、歌うための発声やポジション指導までは望むことができません。 ... -
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声を失った夏⑭―声の出し始め「起声」について―
今日は「起声(きせい)」について少し詳しくお話しします。 声は呼気が声門を通過し、声帯が振動することで生まれます。その際、声帯がどのようなタイミング・状態で閉じるかによって、声の音質や音色、さらには音程までもが変化していきます。 ◆ 軟起声... -
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声を失った夏⑬~一歩ずつ積み重ねる、新生へのプロローグ
夏風邪から声帯まで痛めてしまったこの夏、私が日々取り組んでいるリハビリはとてもシンプルです。呼吸法から始まり、軽い開口訓練、発声練習。そして必ず「コールユーブンゲン」の教則本に取り組んでいます。 いきなり歌を歌うと声が引っかかってしまうこ... -
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声を失った夏⑫―STからの学びを活かす、声と命のトレーニング
昨日のブログで初めて登場した「言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist = ST)」という職業について、「それはどんなお仕事ですか?」とご質問をいただきました。 言語聴覚士とは? 人は日々「言葉」でコミュニケーションを取っていますが、病気... -
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声を失った夏⑪ー私を変えた言語聴覚士との出会い
大学病院で「声帯ポリープ」と「声帯結節」の両方があると診断された私は、医師から「声を出しながら治していきましょう」と言われました。しかし当時の私は怖さが勝ち、しばらく声を出さない生活を送ることにしました。 歌はもちろん、会話も囁くような声...
