昔、私が結婚相談所で婚活していたとき、アドバイザーさんにこう言われたことがあります。
「恋愛と結婚は全くの別物です!」
当時の私は心の中で思っていました。
「え、好きでもない人と、なんで結婚できるの?」
「知り合って間もない相手と、いきなり“結婚前提”ってどういうこと?」って。

婚活って、たしかに“条件”から入るところがありますよね。
でも、やっぱり“好きになれる相手じゃないと無理”って思う——それ、よくわかります。
そして実際に、婚活中の女性からいちばん多く聞くのが、
「いい人なんです。でも、好きになれないんです」
という声です。
でもね、私は自分自身の経験と、たくさんのご相談を受けてきた立場から、はっきり言えるんです。
それって “すごく自然な気持ち” なんです。
お見合いって、いきなり“家族になるかもしれない人”と会うわけですから、
心のスイッチが入らないのはむしろ当たり前。
だけど、焦らなくて大丈夫。
恋心って、いきなり湧いて出るものじゃなくて、安心感や信頼感の積み重ねから、静かに育っていくもの
なんです。
実際、私自身も夫に対して始めは「穏やかでいい人、趣味が一緒で話が弾む」くらいの気持ちでした。
でも、会うたびに深い話ができるようになって、ある日、本音で向き合ってから、お互い力が抜けて自然体になっていったんです。
結婚6年経った今では私を最大限に理解してくれる人、無くてはならない人、大切な人に変わりました。

だから、今「好きになれない」と思っている方も、
自分を責めたり、「私っておかしいのかな?」なんて悩まないでくださいね。
その気持ち、ちゃんと理解できますし、
一緒に話していけば、あなたのペースで少しずつ整理できるようになります。
婚活って、“恋の始まり方”がちょっと違うだけなんです。
むしろ、恋がゆっくり始まるからこそ、深く育つ可能性があるんです。
いきなり燃え上がってしまうより、じっくりゆっくりの方が長続きしますしね。

結婚相談所シェ・ラムール代表
荒川久美江