歌うように話し、話すように歌う!!

ミュージカルの世界では「歌うように話し、話すように歌う!!」が良いとされています。
どういう意味でしょうか?

ぼそぼそとした声や単調な棒読みではなく、声に抑揚があり、リズム感があり、適度な間があることが大切です。
声の抑揚とは音域の広さのことですが、日本人は話す音域(話声域)が西洋人に比べて大変狭いです。
狭い音域で話すということはそれだけ振動数や振幅が狭いので、伝わり力も弱くなります。
広い音域で話せる人は表情も豊かで好印象を持たれることが多いですね。

そしてそこにうまく思いの緩急を乗せて行けるようになると尚、舞台の台詞だけではなく、講演やプレゼンテーションなどで人の心を打つ素晴らしい話ができるようになると思います。

では、「話すように歌う」とは?

正確な音程やリズムは絶対に大事です。
まずは、楽譜にしっかり取り組み音程とリズムの確認をしましょう!!
それが体に入ったら、そこに自分らしさを加えて行けば良いのです。
かちんこちんの歌に、人は感動を覚えません。
一つ一つの言葉に向き合い、自分はどんな思いでこれを歌っているのかを明確にしておくと良いですね。

私はレッスンでは、よく歌詞を声に出して読んでもらうことをしています。
先日のブログで書いたように、歌うことばかりに気持ちが行ってしまっている人が多いので、まずは歌うことを忘れて歌詞を丁寧に読んでみる。それを何度も何度もしてもらいます。
そうすると、歌詞の意味や役の思いに気づき、自然な流れで歌うことが出来るようになってきます。

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豊かな呼吸に乗せて、歌詞の意味を大切に流れるように歌いましょう!!
そういう歌は、まるで語っているかのように聴こえてきます。

人前で話す、演じる、歌う機会のある人にはとても大事な考え方で、是非実践していただきたいです。

久美江

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