大学病院で「声帯ポリープ」と「声帯結節」の両方があると診断された私は、医師から「声を出しながら治していきましょう」と言われました。
しかし当時の私は怖さが勝ち、しばらく声を出さない生活を送ることにしました。
歌はもちろん、会話も囁くような声だけ。
けれど、それが喉にとって逆効果だったことを後に知ることになります。
声を生む仕組みと呼吸の役割
声は、肺からの呼気が気管を通り、声帯が振動することで生まれます。
この「声帯振動」を生じさせるには、まず息を吐くことが前提です。
呼吸が不十分なまま発声すると、声帯を無理に閉じて摩擦を与えてしまい、ポリープや結節の悪化につながる可能性があります。
特に「囁き声」や「小声」「力んだ声」は喉に大きな負担を与えるので要注意です。
起声の種類
声の出始め(起声)には大きく二種類あります。
- 硬起声:息を止めて声帯を強く閉じてから発声 → 喉に負担大
- 軟起声:呼気を先に流し、その流れの中で声帯を自然に振動させる → 喉に優しい
健康的な発声を続けるためには、この「軟起声」が欠かせません。
歌唱・演技・スピーチなど、どの場面においても息を先に流すことが、声を守る第一歩となります。
言語聴覚士のひと言
初めてST(言語聴覚士)の先生による検査を受けたときのこと。
紙製の筒を口にくわえて発声する訓練をする中で、先生がこう言いました。
「荒川さん、呼吸してくださいね」
その瞬間、ハッとしました。
私は声を失う恐怖から心も体も固まり、息を吐かずに声を出そうとしていたのです。
さらに先生はこう続けました。
「囁き声や小声は余計に喉を痛めます。普通の声で話すこともリハビリですよ」
この言葉で大きな肩の荷が下り、声と向き合う心構えが変わりました。
声と心を解放する「呼吸」
声のトラブルは心理的な要因で悪化することも多く、逆に声の不調が心まで縛ってしまうこともあります。
だからこそ「呼吸を整える」ことは、声のリハビリであると同時に心のリハビリでもあるのです。
STとの出会いは、声を取り戻す道における大きな転機となりました。
声の衛生を守り、正しい呼吸と発声を積み重ねていくこと。
それこそが私の声を支える基盤となっていくのです。
俳優や歌手にとっては、本来こうした経験は無いに越したことはありません。
ですが、現役俳優でありボイストレーナーの私がこの試練を乗り越えられたことは、大きな財産であり使命だと感じています。
だからこそ、今後は声に悩める個人はもちろん、企業研修やセミナーを通じて「声・呼吸・表現」をテーマに伝え、多くの人に役立てていきたいと考えています。

クミエ・アラカワミュージカルClass主宰
夫婦でサポートする安心婚活「結婚相談所シェ・ラムール」代表
荒川久美江
💝 結婚相談所「シェ・ラムール」期間限定キャンペーン(9月末まで)
- フレッシュプラン(35歳未満)
入会金 11,000円(税込)割引 - スタンダードプラン(35歳以上)
入会金 16,500円(税込)割引
👉 9月中に面談をしてご入会を決めていただければ、実際のご入会が10月になっても割引が適用されます。
詳しくはお問い合わせください。
📩 お問い合わせ・無料相談フォームへ
