声帯はスポーツ選手の筋肉と同じ
一度おかしくした声帯は、筋肉も粘膜も思うようには動いてくれません。
怪我をしたスポーツ選手が、治ったからといってすぐに試合に出られないのと同じ。
少しずつ動かし、筋肉や関節を修復し、負荷を調整しながら感覚を取り戻す…。
それが声帯にも必要な「リハビリ」と「トレーニング」です。

声帯のやっかいな特徴
ただ、声帯はとても厄介な器官です。
なぜなら 目で見ることができない し、 痛みを全く感じない から。
浮腫みが起きても、出血しても、結節やポリープができても痛くない。
だからこそ無理をしてしまうのです。
指導者は、風邪と声帯障害の違いを耳で聞き分けられなければなりません。

音声専門外来へ
前回の続きです。
私はついに音声専門の病院を訪れました。
この外来は普通の耳鼻咽喉科と違い、問診票から特別です。
「音大出身か?」「声を使う職業か?」といった質問に加えて、五線譜に自分の音域を書く欄まで。
声のトラブルを抱える患者にとって、まさに最後の砦。
もちろん私も藁をもつかむ思いで訪れました。
医師の冷たい一言
ところが診察の冒頭で医師から言われた言葉。
「セカンドオピニオンを求められても困る、以上」
……えっ?
前医に勧められて来たことを説明すると、
「じゃあ診ましょう」と、まるで面倒くさそうに返されました。

映し出された現実
ファイバースコープで自分の声帯を映像で見せてもらった時、衝撃を受けました。
- 左声帯は白く腫れ上がり、粘膜表面はガジガジ
- 右声帯の血管には出血の痕跡
まるで別物のような、自分の声帯。
「これが本当に私の声帯なの……?」
医師は一言。
「ああ、浮腫んでるね~、これじゃ声出るわけないね」
その言葉の棘が胸に刺さりました。
山ほどの薬と不安
処方されたのは、消炎剤・痛み止め・漢方・吸入薬……まるで海外旅行のお土産のような量。
「痛くもないのに、なぜ痛み止め?」
後に「声帯を委縮させる恐れがある」と注意された薬まで、一日4回も必死に吸入していました。
本当にこの治療でいいのだろうか。
不安はどんどん膨らんでいきました。
表の顔と裏の心
レッスンや稽古では決して弱音を見せませんでした。
出演者たちに心配をかけたくなかったから。
でも心の中は、自責と後悔と恐怖でぐちゃぐちゃ。
病院では涙をこらえるのが精一杯でした。

医師の心ない言葉
そんな私に向かって、医師はこう言いました。
「だったらもう歌ってみたらいいんじゃない?
じゃなきゃノイローゼになっちゃうでしょ?」
――酷すぎました。
歌いたくても、出ない声。
それを一番わかっているはずの医師が、どうしてそんなことを言えるのでしょう。
失望と絶望の中、私はこの病院に二度と行かないと決めました。
そして、再び病院探しへ
本番まであと17日。
私は再び病院探しを始めることになったのです。
👉 次回「声を失った夏④」に続きます。

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荒川久美江
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