声を失った夏③― 音声専門外来での衝撃 ―

目次

声帯はスポーツ選手の筋肉と同じ

一度おかしくした声帯は、筋肉も粘膜も思うようには動いてくれません。
怪我をしたスポーツ選手が、治ったからといってすぐに試合に出られないのと同じ。

少しずつ動かし、筋肉や関節を修復し、負荷を調整しながら感覚を取り戻す…。
それが声帯にも必要な「リハビリ」と「トレーニング」です。


声帯のやっかいな特徴

ただ、声帯はとても厄介な器官です。
なぜなら 目で見ることができない し、 痛みを全く感じない から。

浮腫みが起きても、出血しても、結節やポリープができても痛くない。
だからこそ無理をしてしまうのです。

指導者は、風邪と声帯障害の違いを耳で聞き分けられなければなりません。


音声専門外来へ

前回の続きです。
私はついに音声専門の病院を訪れました。

この外来は普通の耳鼻咽喉科と違い、問診票から特別です。
「音大出身か?」「声を使う職業か?」といった質問に加えて、五線譜に自分の音域を書く欄まで。

声のトラブルを抱える患者にとって、まさに最後の砦。
もちろん私も藁をもつかむ思いで訪れました。


医師の冷たい一言

ところが診察の冒頭で医師から言われた言葉。

「セカンドオピニオンを求められても困る、以上」

……えっ?

前医に勧められて来たことを説明すると、
「じゃあ診ましょう」と、まるで面倒くさそうに返されました。


映し出された現実

ファイバースコープで自分の声帯を映像で見せてもらった時、衝撃を受けました。

  • 左声帯は白く腫れ上がり、粘膜表面はガジガジ
  • 右声帯の血管には出血の痕跡

医師は一言。

「ああ、浮腫んでるね~、これじゃ声出るわけないね」

その言葉の棘が胸に刺さりました。


山ほどの薬と不安

処方されたのは、消炎剤・痛み止め・漢方・吸入薬……まるで海外旅行のお土産のような量。

「痛くもないのに、なぜ痛み止め?」
後に「声帯を委縮させる恐れがある」と注意された薬まで、一日4回も必死に吸入していました。

本当にこの治療でいいのだろうか。
不安はどんどん膨らんでいきました。


表の顔と裏の心

レッスンや稽古では決して弱音を見せませんでした。
出演者たちに心配をかけたくなかったから。

でも心の中は、自責と後悔と恐怖でぐちゃぐちゃ。
病院では涙をこらえるのが精一杯でした。


医師の心ない言葉

そんな私に向かって、医師はこう言いました。

「だったらもう歌ってみたらいいんじゃない?
じゃなきゃノイローゼになっちゃうでしょ?」

――酷すぎました。

歌いたくても、出ない声。
それを一番わかっているはずの医師が、どうしてそんなことを言えるのでしょう。

失望と絶望の中、私はこの病院に二度と行かないと決めました。


そして、再び病院探しへ

本番まであと17日。
私は再び病院探しを始めることになったのです。


👉 次回「声を失った夏④」に続きます。

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