数年前の夏、地元の宇都宮から帰京する際に湘南新宿ライン赤羽駅で人身事故が起こり、宇都宮から川崎の自宅に帰るまでに5時間以上もかかったことがあります。
駅ではない線路の上で延々と停車していたので他の路線に乗り換えることもできず、車掌さんを探しても見つからず、仕方なく車内で待つしかなかったのですが、冷房がガンガンにかかっていて寒くてたまりませんでした
そして翌日見事に声に来ました
レッスン中に生徒に見本を示すために歌ったりするのですが、声帯が固くなって引っ張れなくなりました。
風邪の症状は全くないのに、自分の声が変わってしまったのでビックリ&ショック(ノД`)・゜・。
直ぐに喉専門の病院へ行き声帯を診てもらったところ、冷えによる扁桃腺周囲の赤みと、声帯表面が乾燥でささくれ立っていてその周りに痰が絡み、声帯の振動と伸縮を妨げていました。
声帯の伸縮がなされないと、声がひっくり返ったりチェンジボイスができなくなり、高音が出なくなります。
声帯周囲は本当に繊細です。
表層は粘膜なので乾燥と冷えは大敵なのです。
夏外出するときは冷房との戦いで、マスクはもちろん、ストールにカーディガンにひざ掛けにいつも大荷物になってしまいます。
何故、あんなに強い冷房が必要なのでしょうか?
下手すると冷気が見えたり、窓が結露したりしています(;^_^A
オフィスでも暑がり男性との闘いが良く起こりますよね。

出ない声を無理に出そうとすると尚、声帯のトラブルを引き起こしかねません。
知識のない若い方が、声が当たらないのは自分の練習不足のせいと思って、もっと練習して声帯を完全に痛めてしまうこともあります。
ただの風邪と声帯のトラブルは聞き分けられます。
声に違和感を感じたら、まず休ませて先生に相談しましょう!

そして難しいのはいつまでも休ませてばかりではいけないということです。
ある程度良くなったら、今度は声帯の筋肉を振動させなければ固くなってしまいます。
声の変化をきちんと聞き分けられる指導者を選んでくださいね。
声を仕事にする人は喉周辺、首周りは絶対に冷やしてはいけないのです。

久美江